2011.04.24 【等覚院のつつじと東高根公園】報告
等覚院のつつじと東高根公園
実施日:平成23年4月24日(日)晴れ 一般向弱
リーダー:木田 博
協力L:中村永彦・會田政子・松永孝子
協力:須賀満子・土屋秀夫
参加者:54名
コース:東急田園都市線梶が谷駅=バス神木不動停→等覚院10:45(つつじ鑑賞と散策)→東高根森林公園11:15→藤棚の下で休憩11:40~11:50→園内散策→昼食12:15~13:00→ビジターセンター13:30→溝の口駅14:15解散
神木(しぼく)山等覚院(つつじ寺)は、寺号を長徳寺という天台宗の寺院で、縁起(えんぎ)などの沿革についてはほとんどわかっていません。
参道を登り仁王門(におうもん)(1882年建立)を進むと整備された境内が広がり、正面に安政年間(1854~60)に再建された本堂が建っています。
本尊は秘仏で拝むことは出来ませんが、江戸時代の地誌『新編武蔵風土記稿』では、一尺五寸(約45cm)の不動明王立像と伝えています。
現在、この秘仏本尊が納められる厨子(ずし)の前に、市の重要歴史記念物に指定されている木造薬師如来坐像(やくしにょらいざぞう)が安置されています。この像は、もと江戸茅場町にある智泉院の本尊として祀られていたものです。
像は右手を屈臂(くっぴ)して胸前で掌(たなごころ)を前に向け、 左手は膝上で掌を上にして薬壺(やっこ)を持つという薬師如来としては普通の姿といえますが、 肉髻(にっけい)を低く刻み髪の生え際に曲線をもたせた頭髪部や複雑に流れる衣文など、総体に宋元風の特色が見られます。
寄木造(よせぎづくり)で目には玉眼(ぎょくがん)が嵌(は)め込まれ、作風から一見すると鎌倉時代後期頃の雰囲気がうかがえますが、近年解体修理が行われて詳しい構造が明らかになりました。
これによると頭部を体部に差込むための首(くびほぞ)を円筒形に造る点や後頭部材の内刳(うちぐ)りを省略する点など簡略化が目立ち、構造面から室町時代に入ってからの造立とわかりました。本像のように、後世に古仏の作風を手本にして造られた像を模古作(もこさく)と呼びますが、時代が新しくなるにつれ作者である仏師の技術が向上し、外観的により精巧な模古作が多く造られるようになってきます。
宮前区ホームページ
県立東高根森林公園は、多摩丘陵の懐かしくも美しい自然を今に伝える公園です。
この公園は、川崎市のほぼ中央部に位置し、東名高速道路と市営緑ヶ丘霊園に隣接した場所にあります。
現在、古代芝生広場になっている場所は、昭和40年代の住宅地の開発により、弥生時代から古墳時代にかけて営まれた竪穴住居跡が発見され、また、周囲のシラカシ林(推定樹齢150~200年)が、学術上非常に価値の高い植物群落であることが判明しました。
そこで県では、これら集落跡とシラカシ林を文化財として保護するため、昭和46年12月、史跡及び天然記念物に指定する一方、これら文化財を含む周囲を一体として県立都市公園として整備することになり、昭和48年度から工事に着手しました。
今では、この豊かな自然をより身近に感じることができるようにと、東高根森林フォーラムの方々による自然観察会が行われています。森林公園ホームページ